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2006年9月14日 (木)

「エンジニアのやる気は報酬だけじゃ維持できない」?

  • Nさんは規定時間以上の作業をしない。もらっているお金以上の責任は追わない
  • Nさんが作業をしないのでほかの人がNさんの作業を肩代わりすることになってしまった
  • Nさん的には報酬に見合う作業と責任を負っている
  • 顧客企業が求める作業や責任はもっと高いもので、顧客企業の払っている報酬は見合っている
  • 双方の求める成果と報酬は実は見合っていない
    その差分は、多くの仲介企業に消えている
  • 仲介企業も思われているほど割に合っているわけではない

エンジニアのやる気は報酬だけじゃ維持できない - @IT情報マネジメント

「Nさん」なる人は、「2社の仲介を得てこのプロジェクトに参加してきました」とあり、下請け多重構造によるケースですね。

なお、「2次請け以降の『出向技術者』」という記述から、偽装請負ではないか、との指摘もあるようですが。この記事だけでは、そこまでは判断できないかと思います。「客先常駐」であっても、受託企業が勤怠管理、作業指示を行なっている、Nさんに仕事に対する裁量権がある、と言った場合には、偽装請負にはならないようですので(情報サービス業に於ける請負の適正化のための自主点検表 - 東京労働局 )。もっとも、現実を鑑みれば、実態は結構グレーでしょうけどね。

開発初期で上流工程が追い付かないという、短期案件でありがちな状況が発生し、Nさんのレイヤー(詳細設計から実装)まで、あまりスムーズに作業が落ちてきません。そのような状況で、Nさんは心配するわけでも、状況の改善を図るわけでもなく上流工程作業の完了を日々座って待っていました。

 こういった場面でモチベーションが高い技術者は、技術調査の手伝いや、あるいは外部設計の手伝いを行い、プロジェクトに貢献しようとします。さらにモチベーションの高い人はプロセス全体をどうにかしようと考え始めるものです。しかし、Nさんの場合はあくまで「自分の作業」が落ちてくるのを待ちます。

エンジニアのやる気は報酬だけじゃ維持できない - @IT情報マネジメント

うーん、私は少なくとも、「実装者」として来ていただいているのであれば、それ以外の作業をお願いしたりはしないですね。また「自発的」にその作業をしてもらえる、などと期待したりもしません。結局、「実装者」として契約しておいて、それ以上の仕事を求めるのは、フェアではないですし。穿った見方をすれば、最初から報酬を低くするために、そういう契約にしておいた、という風にもとれそうですし。

ただ、プロジェクトの状況というのは、当初想定していたどおりには行かないもので、特に「上流」工程での設計作業が詰まりがちになるのは、よくわかります。しかし、もしNさんに、「上流」工程での作業を手伝ってもらいたいのであれば、最低限、プロジェクト・マネージャーが、Nさんに打診して了解をとりつけるのが「筋」ではないでしょうか。この場合、契約が変更になるわけですからね。

もちろん、Nさんが拒否したとしても、恨む筋合いではなく。こうした事態を想定しなかった、プロジェクト・マネージャーの采配ミスでしょう。

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コメント

ronさん、こんばんは!
こういう技術者の姿勢は時々問題になりますが、仰るとおり求めすぎなのかもしれませんね。
この姿勢には地域色があって、驚くほどはっきりしています。

投稿: 手文庫 | 2006年9月16日 (土) 02時25分

手文庫さん、コメントありがとうございます。

もともとは、「仲介取引」(スルー取引)で、
売上(粗利)を立てることの是非、
日本的な「責任のあいまいさ」が、こういった、
下請け構造の末端に「割を食わせる」ことの問題、
などを考えていたのですが。
私自身、いまいち消化不良でして。
結局、「自分ならどうするか」といった視点にしてしまいました。

投稿: ron | 2006年9月17日 (日) 21時16分

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