« 「経済論戦は甦る」 | トップページ | Valentine's Day »

2007年2月15日 (木)

できること、できないことを明確にすること

医療危機について、いつも勉強させていただいている、「新小児科医のつぶやき」ブログのエントリ、「2007-02-13 豊岡撃沈と効率化」 のコメント欄で、医師の病院勤務の実態が赤裸々にコメントされています。読んでいて、本気で泣けてきました。

相変わらず、営業のノルマは「受注額」のみだった。「なんでもできます営業」が嘘ばかりついて。コントラクトがなにかも知らない営業が契約書を書いた。だって売上げや利益は関係ないもんね。

大型受注が連続し、経営者は狂気した。
そして1年後、赤字プロジェクトがゆっくりアタマをもたげ始めた。
そして2年後、巨額の受注残は終戦直後の軍票となった。
さらに3年後、不幸なできごとが責任感の強い社員の身に、におきた

熱血!第三営業部-油野達也の「達」観主義-「二つの本音」の間にあるもの(最終エピソード3),2006.05.27

以前から警鐘を鳴らしていたことが現実となってきた。このままではIT業界に優秀な新卒人材が入ってこなくなるだろう、ということで東葛人さんからのトラバを。「35才定年説」から「デスマーチ(死の行進)」なんて基本という劣悪な労働環境までが皮肉にもネット媒体というITを通じて学生に露見し始めたのだ。そしてその原因は一部の「労働省管轄」と呼ばれる派遣型ソフトハウスが作り出したもの。儲け重視で社員の健康や環境など一切を気にしない。法の目をくぐり二重派遣三重派遣、残業カットはあたりまえ。俺も若いときは我慢したんだ、お前も我慢しろ、なんだまだ文句言うか?嫌なら辞めろ、倒れたら辞めろ。お前らの代わりは来年の春に入ってくるから。どうせ新卒に毛が生えたくらいの仕事しかできないくせに。

あーっ!もう。書いてたら涙がでてきた。

熱血!第三営業部-油野達也の「達」観主義-IT業界の人材不足を憂う,2005.11.22

引用ばかりですみませんが、我がITシステム業界のかつての状況・現在の状況を見事に綴った文章であると思います。

できること、できないことを明確にし、できないことはやらない、というのはマネジメントの基本だと思うのです。が、今の日本の経営者(マネジメント)は、これができないんですよね。

そんな日本人に「アメリカでは優秀な人にはちゃんとしたインセンティブを与えないとだめですよ」と言うと、必ず返ってくるのが「アメリカ人は欲張りだ」という言葉である。それを欲張りと思おうと思うまいとかまわないのだが、少なくともそれがここでは常識だ、ということを理解した上でなければアメリカで優秀な人は雇えないし、会社の経営はできない。もちろん、「そんな連中を雇うつもりはない。会社と従業員は運命共同体だ!」という経営方針も日本企業としては許されるのだろうが、そんな考え方ならアメリカの会社など決して買収してはいけない。

Life is beautiful: なぜ日本企業による米国企業の買収がしばしば失敗に終わるのか,2007.02.14

今では日本企業でもそんな経営方針は成り立たなくなりつつあるように思います。「会社と従業員は運命共同体」として、従業員に無理・無茶を強いることができたのは、終身雇用という制度が存在していたからでしょう。終身雇用の下では、従業員には会社と運命を共にする他に選択肢はなかった訳でして。しかし、若い世代を中心に、終身雇用というものは、意識の上から急速に消え去っていっているように思います。

医師の方々の場合は、医局制度が終身雇用制度と同じ役割を果たしていたのですかね。

|

« 「経済論戦は甦る」 | トップページ | Valentine's Day »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80472/5346676

この記事へのトラックバック一覧です: できること、できないことを明確にすること:

» 医局制度の曖昧性とその駒の自由 [Candysays’s Diary]
 いわゆる「医局制度」と呼ばれているものは、とても曖昧な制度である。曖昧なのだから、もともと制度という言葉を使って表現しないほうがいいのかもしれないが、日本で医師として働いた経験のある者でないと、医局とは何なのかを理解するのは難しいのかもしれない。一方、... [続きを読む]

受信: 2007年2月21日 (水) 23時55分

« 「経済論戦は甦る」 | トップページ | Valentine's Day »