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2007年7月 3日 (火)

消費者物価が上がらない

という話です。なぜなのでしょうかね。
情報通信業界の”last one mile”を思い起こさせる話だと思いました。

2007年7月2日の日本経済新聞朝刊に掲載された、日清オイリオグループ社長 大込 一男氏のインタービュー記事を引用します。

「 ... 今回ほど様々な農産物が同時に高騰したことはなかった。最大の要因は中国を中心に、世界の需要が急拡大していることだ。最初に石油の需要が増え、鉄鉱石や金属が値上がりし、波は食糧資源に押し寄せた」

...

「デフレが長期化した要因には小売の過当競争や少子高齢化、所得の伸び悩みに加え、食べ物はいつも余っているという『飽食慣れ』がある。ところが日本を一歩出れば各国が食糧資源を奪い合い、売り手優位に変わった。我々も原料確保には苦労している。海上運賃の上昇や円安もコスト高を加速している。日本国内だけは買い手優位のままで、安く買えるという考えはおかしい」

「月曜経済観測 農産物価格の先行き」, 日本経済新聞 2007年7月2日 朝刊5面

本日2007年7月3日の日本経済新聞朝刊に掲載された、日銀短観に関する記事でも、同様の見解が出ていますね。

短観では企業の仕入れ価格が大幅に上がったにもかかわらず、販売価格にあまり転嫁できていない状況を示した。 ...

・・・

原材料高や円安で五月の企業物価指数は前年同月比二.二%上昇した。しかし、小売段階の価格動向を示す五月のCPI(生鮮食品を除く)は前年同月比〇.一%下落。経済企画協会の民間エコノミストへの調査によると、七-九月期まで小幅下落が続くとの見通しとなった。

「短観 物価動向焦点に 仕入れコスト上昇 価格転嫁難しく」, 日本経済新聞 2007年7月3日 朝刊3面

最後は、いつも読ませていただいていますブログ、「食の安全を裏で支える三流商社マン」さんの記事を引用させていただきます。

たとえばですが、缶詰用マグロ(いわゆるシーチキン)原料の国際相場は、
2006年1月から比較すると、 60%以上高くなっています。
プラス円安。いまだに末端売価が上がらないのは、いったいなぜか??

まず、我々生産者、納品会社が極限まで利益を削りました。
次に、中間流通業者さんも利益を削りだしました。
末端の販売者がどうかは知りません。
が、少なくとも、内容量の変化、混ぜ物の比率の変化は起こっているようです。。。
そろそろ限界でしょうけど。。

食の安全を裏で支える三流商社マン 日経新聞より

昨年「いざなぎ景気超え」が話題になったように、景気が回復してずいぶん経つはずですが、未だに消費者物価が上がらないのは確かに不思議です。

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コメント

はじめまして。
私のブログを引用&リンクしてもらい、ありがとうございますっ。。 

食品、水産物の輸入をやっておりますが、コストの上昇は恐ろしいものがあります。
決して末端売価が上がっていないとは言いませんが、その転嫁率はあまりにも低いので驚きます。
大手コンビニさんたちも、さすがに最近は仕入価格の上昇を受け入れるようになってきました。
それでも、我々の努力は続きます。。
たとえば為替の長期予約、たとえば原料仕入を工夫し、今まで使いづらいとして敬遠されてきたサイズまで使っていく、たとえばスペックを変更し、魚肉の量をぎりぎりまで減らし、表面単価は同じに保つ。。等々。(当然、スペックの変更は、お客様承知ですので念のため)

すべての商品は、何らかの形で「運搬」されます。ガソリンが大幅値上げとなっており、それだけでも商品のコストは上昇しているということ、否めない事実なんです。。

今後とも、宜しくお願いします。

投稿: tare@三流商社マン/台湾 | 2007年7月 4日 (水) 07時26分

tare@三流商社マン さん、丁寧なコメントをいただきまして、ありがとうございます。

需給が逼迫しているのに、価格がなかなか上がらないという現象は、種々の業界であるようで、私どもの業界も同様ではありますが、輸入業では原材料価格高騰の折、特別深刻なようで...

価格上昇の条件がこれだけ揃っているのに上がらないというのは、素人ながら不思議に思っておりまして、勝手ながら、貴ブログにTB、引用をさせていただきました。食品輸入の最前線に居られる方のご意見は、非常に説得力に富むと思います。

こちらこそ、よろしくお願いします。

投稿: ron | 2007年7月 4日 (水) 21時18分

「食品の安全を裏で支える三流商社マン」産のところからやってきました。
昨日うちの取引先に商談にいきました。CVS向け製品を作っている会社です。「とにかく売れない」「機能性よりも美味しいもの」「添加物は入れてはならない」「トレースをしっかりしていかねば」
悲鳴に近い声でした。経費はかかる、価格は上げていける状況には無い、というまさにはりの上の蓆状態。商品を納入しているうちも同じです。
無くなったら困るが、今の段階では食品需要が減っていることは確かといえそうです。

投稿: サメツネ | 2007年8月30日 (木) 09時10分

サメツネ さん、コメントありがとうございます。

>今の段階では食品需要が減っていることは確かといえそうです。

そうですか。。。

景気が回復したといっても、一般労働者の所得は減少しているようですし、需要が減ること自体は、不思議ではないのかもしれませんね。長期的には少子高齢化・人口減少がトレンドとしてありますので、わずかなりとも需要減少の圧力はかかり続けるのでしょう。

投稿: ron | 2007年9月 2日 (日) 15時55分

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