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2007年10月 7日 (日)

”効率化”は問題解決には使えない

医療に関して、非効率な部分を改善して効率化すれば、問題は解決する、という向きがあるようですが。まあ、誰かがさぼっているから、誰かが不正しているから、問題がおきている、と考えるのは人の常なのですかね。

 アメリカの医療くらい金がかかるようになると、自然な反応としては、だれか - 保険屋か、民間病院の院長か、製薬会社か - が私腹を肥やしているにちがいないってことになる。そして疑問の余地なく、医療業界には不当に値をつりあげていたり、システムを悪用している人間はいるよ。だってさ、医療はアメリカ経済の13%を占めていて、直接間接に最低でも1400万人を雇ってるんだもん。そりゃ最高から最低まで、ありとあらゆる種類の人間行動が出てくるわな。

 でも、私腹を肥やすのをやめれば、医療問題はかなり解決されるだろうか? いいや。余計な儲けはそんなに多くないし、あってもあまり手のうちようがないんだ。

ポール・クルーグマン 著, 山形 浩生 訳, 「クルーグマン教授の経済入門」, 日経ビジネス人文庫, 2003, p.120

”銀の弾丸はない NO SILVER BULLET ”- 何かプロセスの効率を劇的に改善する方法などは、存在しないし、もしあるなら、とうの昔に実施されているでしょう。

そもそも、”効率化”というのは、全体の十数パーセントも改善できれば、特大ホームランというような世界ですからね。こういうのは、平時において、地道に - 毎年コンマ数パーセントくらい - 改善をしていくものであって、”問題”となっている時点で - それも傾きかけているようなときに、対策として持ち出すようなものではないでしょう。

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