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2008年5月12日 (月)

テストはいつでも不足する

三菱東京UFJ銀行の一部キャッシュカードが、5月12日の午前7時から約5時間セブン銀行のATMで使えなくなった原因が分かった。三菱東京UFJ銀のシステムからセブン銀のシステムに送信する取引結果データの文字コードに誤りがあり、セブン銀のシステムが取引結果を正常に処理できなかった。約2万件の取引が影響を受けた。

【略】

切り替え作業に先駆け、三菱東京UFJ銀は100万件以上のテストを消化している。社外との接続テストも、100以上に及ぶすべての相手先との間で実施した。仮にコード変更の伝達漏れがあったとしても、条件に合うパターンをテストしていれば、そこで不具合が見つかったはずだ。

三菱東京UFJ銀の一部障害、直接の原因は文字コードの設定誤り (ITpro 2008/05/12)

三菱東京UFJ銀行のシステム変更で発生したトラブルについて、セブン銀行・安斎隆社長は「はっきり言うとテスト不足。それだけです。システムを変えた時に、変えたところを明確にしてテストしないと。システムを変えるのは向こう(三菱東京UFJ銀行)ですから」と述べ、三菱東京UFJ銀行側を批判した。

テスト不足...セブン銀社長がトラブルを批判(日本テレビ系) (Yahoo!ニュース 12日21時19分更新)

今度は、100万件という数字が出てきましたね。

log2 1,000,000 ≒ 19.932

8万件でも100万件でも、大きな差はないというところが、恐ろしいわけですが。

別の人(研究者ではなく実務家)の意見書には「 テストでは不具合は防げない 」とあったとのこと。静的検証や形式的手法の研究者は(下っ端の私も含め)よくいうセリフですが、一般的認識になりつつあるのでしょうか...?

テストでは不具合は防げない (sumiiの日記)

テストでは不具合は防げない、というのは、少なくとも技術者の一般的認識としてはあるのではないでしょうか。人力で確認できる範囲というのは、起こり得るケースの母集団に比して、あまりにも小さいですし。テストで確認できない不具合というのもありますから。

では、どうすれば不具合が防げるのか、といいますと、不可能であると答えるしかないわけでして。

今回のシステム障害なんて、ディスコミュニケーションが原因で、そもそも仕様を認識していなかったという話でしょう。であれば、テストを行なうはずもなく、まず見つからない不具合でしょうね。セブン銀行のコメントは、かなり他人事ですから、当事者意識のない相手に、深いところで協力を得るのは難しい、ということなのかもしれません。

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