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2009年2月11日 (水)

顧客とリスクについて話すのは難しい

見積もり2億のIP電話が820万円で構築できたという話について。

「年に1日コケても良ければシステム価格は1/10になります」とか「システムがコケても〜〜とやれば問題は起きません」ということが提案出来るベンダーは素晴しいし、それを受け入れることが出来るユーザは賢いだろう。でも、それはベンダーにとっては「ビジネスチャンスと信頼の両方を失なう」ことになりかねない。

おごちゃんの雑文 「2億円が820万」

ほぼ同じ感想を持ちました。

丁度、システム一式移設という話が来ていて、見積もりを作っていたのですけど。見積もり依頼は、「一枚ペーパー」すらなく、口頭で営業担当者が、ひとことみことで言われただけらしい。顧客側は、具体的なことは何も考えておらず、「とりあえず概算が知りたい」のだそうで。

実際の発注は、競争入札になるのでしょうけど。その前に、顧客側内部の手続きで、企画・稟議を書く必要があるので、予算がいくらになるか知りたい、という話でしょう。で、現システムの担当である私に、「ざっくり」教えてくれ、というわけです。

まずは、考えうるすべての可能性を考慮しつつ、可能な限り、必要な成果物・作業を洗い出しします。いわゆる、 WBS と呼ばれるものを作るわけです。

WBS が出来上がれば、次は、顧客側作業・ベンダー側作業、顧客が負うリスク・ベンダーが負うリスク、と項目を顧客とベンダーに振り分けて、ベンダー(つまり自社)に振り分けた項目に、見積もりの数字を入れていくわけです。見積もりの「前提条件」というやつですね。

いつものことながら、「前提条件」をどうするかで、頭を悩ませていました。システムの停止期間はどのくらい許されるのか、顧客側作業としてどこまでお願いできるのか、移設後の動作確認・検証はどこまでやるのか、などなど。

この辺は、顧客の事情・懐具合を探りつつ、数字を入れるわけです。

私の段階では、「見積もり」には、顧客側作業、顧客の負うリスク等の「顧客側負担」は、書かれているのですが。おそらく、部門上長・営業を経由して、顧客の手に渡ったときには、消えているでしょうね。「そんなことはとてもお客様にはいえない」、つまり、「ビジネスチャンスと信頼の両方を失なう」ことになる、というわけです。

顧客・ベンダー双方で、リスク負担と責任分岐点、それとコスト負担とのトレード・オフについて、冷静に話し合うことができれば、建設的なんですけどね。それが本来の契約交渉というものの姿であろうとも思うわけですが。これが、日本ではなかなか成り立たないのですよね。

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