健保組合解散の是非
【Q】 このままいけば,健保組合がなくなってしまわないか?
【A】 なくなったとして,具体的に何が悪い?
全国に 4,000 以上もの健康保険組合が存在している、ということについて、問題とする声がないのはなぜなのでしょうかね。これを問題とする立場からすれば、健保解散・政管健保への移行は、むしろ「望ましい」ことなわけですけども。
厚生労働省 第15回医療経済実態調査の報告(平成17年6月実施) 保険者調査 より抜粋:
制度 | 政府管掌健康保険 | 組合管掌健康保険 | 船員保険 | 共済組合 | 国民健康保険 | 合計 | ||
市町村 | 組合 | 計 | ||||||
保険者数 | 1 | 1,584 | 1 | 76 | 2,531 | 166 | 2,697 | 4,359 |
健康保険組合を集約して、例えば、年金と同様に、「被用者」、「公務員」、「自営業その他」の3つにするとか、いっそ1つにまとめてしまえば、保険運営の効率は高まるでしょう。現在、保険間の財政調整に使われている拠出金も不要になりますね。
例えば、三重県では世帯の79%で負担が減少するとの試算もあり、一律に負担増になるとは言えないし、5倍とも言われていた市町村国保間の大きな格差は、広域連合にすることで逆に2倍程度まで縮まるとされる。
後期高齢者医療制度にしても、今まで市町村単位に運営されていた保険を、広域連合に集約することで、保険運営が効率化される、ということは前提とされているわけでして。
日経新聞などは、「医療の非効率」をさかんにいいつのっていますが、なぜか健康保険運営の非効率性について取り上げることはないですね。医療の効率化ということであれば、健康保険組合の統合が一番効果がありそうに思うのですがね。
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