2008年8月27日 (水)

健保組合解散の是非

【Q】 このままいけば,健保組合がなくなってしまわないか?

【A】 なくなったとして,具体的に何が悪い?

健保組合が解散する (岩本康志のブログ)

全国に 4,000 以上もの健康保険組合が存在している、ということについて、問題とする声がないのはなぜなのでしょうかね。これを問題とする立場からすれば、健保解散・政管健保への移行は、むしろ「望ましい」ことなわけですけども。

厚生労働省 第15回医療経済実態調査の報告(平成17年6月実施) 保険者調査 より抜粋:

制度 政府管掌健康保険 組合管掌健康保険 船員保険 共済組合 国民健康保険 合計
市町村 組合
保険者数 1 1,584 1 76 2,531 166 2,697 4,359

健康保険組合を集約して、例えば、年金と同様に、「被用者」、「公務員」、「自営業その他」の3つにするとか、いっそ1つにまとめてしまえば、保険運営の効率は高まるでしょう。現在、保険間の財政調整に使われている拠出金も不要になりますね。

例えば、三重県では世帯の79%で負担が減少するとの試算もあり、一律に負担増になるとは言えないし、5倍とも言われていた市町村国保間の大きな格差は、広域連合にすることで逆に2倍程度まで縮まるとされる。

後期高齢者医療制度 冷静な議論を望む (おのざき耕平)

後期高齢者医療制度にしても、今まで市町村単位に運営されていた保険を、広域連合に集約することで、保険運営が効率化される、ということは前提とされているわけでして。

日経新聞などは、「医療の非効率」をさかんにいいつのっていますが、なぜか健康保険運営の非効率性について取り上げることはないですね。医療の効率化ということであれば、健康保険組合の統合が一番効果がありそうに思うのですがね。

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2008年7月11日 (金)

診療報酬削減で保険者は黒字

国庫負担 4兆961億円 を含めての「黒字」ではあるわけですが。

調査では、保険者全体の経常収支差が4192億円の黒字であることが明らかになった。組合健康保険は2372億円、政府管掌健康保険も1117億円の黒字で、国民健康保険は323億円の赤字だった。

保険者黒字は医療費抑制の結果 - 日医 (医療介護CBニュース)

”「中医協・医療経済実態調査(保険者調査) -平成19年6月実施- 」について (社団法人日本医師会)]”1 という資料に、平成18年度の保険者決算が載っています。よく知られているとおり、国庫負担はじめ税金の大部分は、国民健康保険に投入されていますね。

しかし、

政管健保も1,117億円の黒字であり、積立金が4,983億円ある。「肩代わり」してもらう必要があったのだろうか。

としながら、結論として、

平成20年度当初予算における政管健保の国庫負担「肩代わり」案のようなことは、今後も前向きに検討されるべきとの考えを示した。

というのは、何か一貫していない感じですね。診療報酬の削減ではなく、保険者側の財政調整で、医療費抑制に対処してもらいたい、ということの婉曲表現でしょうが。確かに、保険者全体で 4192億円 の黒字が出ているのなら、例の 2200億円 の「医療費削減目標」は、保険者側の財政調整だけで達成できそうですよね。

「肩代わり」に関しては、同じ被用者保険ということで、政管健保にしたのか、あるいは、市区町村単位に組合がある国保より、社会保険庁が一元管理している政管健保の方が事務処理が簡単だから、といったところでしょうか。国庫負担が減らせれば、何でも良いということなのでしょう。


1. http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20080709_4.pdf

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2008年5月20日 (火)

天国と地獄、または、この道はいつか来た道

なんでそんなに医者通いさせるのか不思議に思っていたところ、母親から理由を聞いてちょっと複雑な気持ちになりました。

「練馬区では15才までの子供は医療費が全額助成、つまりタダになったからよ」

老人医療ばかり騒がれているが、子供医療の「不平等」な現実はどう? (木走日記)

それもこれも、無料化が悪いんだと思う。ハンバーガーとステーキがどちらも無料なら、たいていの人はステーキを求める。それが当たり前になれば、無料でフルコースが出ないのはおかしい、となる。そもそも小児科医がいない。なけなしの小児科医を酷使してさらに減る悪循環。

政治の人は現状を見ずに、少子化対策と言って、無料化する。

小児科無料化で起きること (haohao_xの日記)

医療費無料化が利用者のモラルハザードをもたらす、ということは、1973年の老人医療費無料化で、「実験済み」なのですよね。当時、行き過ぎた受診、病院待合室のサロン化、社会的入院など、マスコミに取り上げられて、大々的にネガティブ・キャンペーンが行なわれたようでして。それが、現在の療養病床削減や、後期高齢者医療制度を支持する世論を、いくらか作り上げているようにも思えます。

そうしますと、小児医療無料化の果てには、マスコミが次のようなキャンペーンを行なうかもしれませんね。

「バカ親のあきれた受診実態!! 〜 医療を崩壊させる親たち」

もっとも、小児科というのは、もともと不採算の診療科のようですし、財政に与えるインパクトは小さいのかもしれません。老人医療費無料化のときには、医療費増大が政府に問題視されたがゆえのマスコミのキャンペーンでしょうし、財政的なインパクトが大したものではないのなら、政府も問題視せず、マスコミも取り上げないかもしれませんね。

ただ、医師が去っていくことで、崩壊が進むばかりでしょう。今の子供達が親になる頃には、わが子を医師にかからせたくとも、かからせられなくなっているかもしれません。親の因果が子に報う、というのとは少し違いますが。

昔老人で今小児、というわけですが。もともと、医療を最も必要とするのが、老人と小児・乳幼児ですからね。両者の医療制度が崩壊すれば、国民医療の崩壊といって良いのではないでしょうかね。

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2008年5月 4日 (日)

”自然が一番”とか

ある宣言 - 新小児科医のつぶやき のコメント欄より。産科の苦境に関連して、ときどき、出てくる話題のようですが。

日本での分娩はなぜ『手なりでマージャンを打つ』ような自然分娩ばっかりなんでしょうか?シンガポールでは(他の海外でもそうらしい)、計画出産が常識化しています。分娩を9時ー17時のレンジに入れるよう、出産予定日の前日の夜に入院し、翌日全スタッフ(麻酔医などの専門医たち)の揃っている時間帯に出産させています。これだと、万一緊急事態が発生しても、助かるリスクが上がる、というのが理由の一つで、もう一つはお産のために夜中にスタッフを取られない=>他の事故などの対応に人的資源を振り分ける、という意味合いがあるそうです。

tora さん (2008/05/04 17:47)

計画出産はおっしゃるような合理的な思考は無視され、「医者の都合で分娩時間を決められてしまう。赤ちゃんの誕生日が決められてしまう。」とのたまう患者の家族団体がいてこれがねえ 結構世論を引き付けています。産科医個人が疲労困憊の末に起こってしまう不測の事態というのは本邦の国民の理解を超えています。

Bugsy さん (2008/05/04 18:24)

”自然が一番”とかのたまう方々にお勧めの書籍は、文学ですと、『蠅の王』とかですかね。 山本七平氏 『日本はなぜ敗れるのか − 敗因21カ条』 をあわせて読むとベターかもしれません。

... 「餓鬼」の絵に描かれている「者」の、あの独特の目つき、挙止、体形は、すでに人間のものではない。ああいう相貌を描いた人こそ、本当のリアリストであろう。

だが人間はなかなか本当のリアリストにはなれない。そのため、あの「餓鬼」の絵は空想の産物と思い、一方では平気で「自然に帰れ」などといい、そしてそういうスローガンを掲げれば、本当に自然に帰れると思っているらしい。そのくせ、ピアフラの写真を見て、「かわいそうだ」という。これはまことに奇妙で、空想的というより妄想的、支離滅裂的発想である。

そしてそういうことをいう人の話を聞いていると、言っていることは結局、現代の資本主義的生産物の恩恵だけは十分に供与されながら、自然的環境の中で生活したい、簡単にいえば、自然的環境の中で冷暖房つきの家に住み、十分な食糧と衣料がほしい、ということにすぎない。

だがそれは、最も不自然な生活だから、それを自然と誤解しているいまの日本人が本当に自然状態に帰らざるを得なくなったら、おそらく全人口の七割くらいは、生存競争に敗れて死滅してしまうであろう。自然には、人間を保護する義務はない ――― ということは、自然状態にかえった人間も、ほかの人間を保護しないということである。

山本七平氏, 『日本はなぜ敗れるのか − 敗因21カ条』, 角川書店, 2004, p.236

フィリピンはルソン島で、”自然に帰る”ことになった日本軍の兵士たちは、食糧を手に入れるために、現地でありとあらゆる犯罪を犯した末、友軍同士互いに殺し合い、その肉を食うという行動へと追い詰められるわけでして。結局、人間が人間でいられるのは、文明の中にあってこそで、”自然に帰った”人間はもはや人間ではない、ということでありましょう。

人間はもはや自然に帰ることができないことを知っているがゆえに、自然に対し憧憬の念を持つのでしょうけどね。ノスタルジーはノスタルジーのままにしておくべきでしょう。

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2007年12月19日 (水)

診療報酬改定と医療経営の不思議

日経新聞の診療報酬『本体部分』引き上げ( 全体では下げ )の記事ですけど、かなり作為的ですね。

 政府・与党は十七日、来年度予算で医師の技術料である診療報酬の「本体部分」を〇・三八%引き上げると決めた。・・・

【略】

本体部分を引き上げる一方、薬価は一・二%引き下げるため、 診療報酬全体では〇・八二%の引き下げとなる。

政府・与党は、中小企業の社員が加入する政府管掌健康保険(政管健保)の国庫負担を大企業の健康保険組合などに肩代わりさせることで財源を手当てする。 医師の収入増の財源をサラリーマンらが事実上負担する。

『診療報酬0.38%上げ』, 日本経済新聞, 2007年12月18日朝刊1面

政管健保の国庫負担肩代わりに対する、大企業の恨み節といった感があります。

ちなみにいままでの診療報酬改定率は以下のとおり。

2002年 マイナス2.7%
2004年 0%
2006年 マイナス3.16%

2002年の診療報酬改定の報道に接したときには、こんな簡単に価格を引き下げて大丈夫なのか、と思いました。当時は、”医療崩壊”という言葉も知らなかったわけですが。医療機関は、この値段でやっていけるのかどうか、ということは考えていました。誰でも考えてみると不思議に思うのではないかと思います。

当時思ったのは、日本の”商習慣”からして、技術料は大した値段ではなく、間違いなく赤字だろうと。まあ、これは、窓口で払う診察料の三割負担やら、勤務先の健保から来るレセプト請求の内容(確認するよう求められる)から、想像のつくことではあります。

例えば、旧来のメーカーなんかのやり方ですと、製品本体の価格に、据付費、保守費などの技術サービス料分を、あらかじめ上乗せしておいて、技術サービス自体は、無料か採算度外視の値段で提供、という形であったかと思います。それで、国産メーカーの製品というのは、妙に値段が高かったりしたわけでして。

モノを売って、技術料は”サービス”、というのが、よくあるパターンなんですよね。もちろん、本当にこのとおりですと、利益なんて出せませんので、どこかしらでその分を取り返すようになっているわけです。

医療の場合ですと、”検査漬け・薬漬け”という、昔から言われていた話がありますね。これは、技術料だけじゃやっていけないから、検査機器やら薬やら、現物のあるもので、技術料の赤字を取り返す、という構図になっていたんじゃないかと。そのような風に漠然と考えていました。とはいえ、検査やら薬価差益やらで、医療機関がそんなに儲かるとも思えませんでしたけど。

むしろ、技術料分を引き上げることで、医療機関が、種々の”モノ売り”から脱することができるようにすべきではないか、なんてことを考えていました。

まあ、その後、結局、医療機関はやっていけてない、ということがわかったわけですけどね。

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2007年11月18日 (日)

”医療崩壊マップ”更新しました

医療崩壊マップ を更新しました。
「勤務医 開業つれづれ日記」さんの最新の一覧を反映しています。

【産科 休止一覧 6 】 日本全国 今後の崩壊予定

マスメディアも似たような特集をやるようになっていますし、もういいかなー、と正直考えていたのですがw 「勤務医 開業つれづれ日記」さんが、お忙しいなか、メンテを続けていらっしゃいますので。ネット上の資料として、使ってくださっている方も、まだいらっしゃるようですしね。

マップのプロット作業は、先週には終わっていたのですけども。それだけですと、何なので、Googleガジェット化もやってみました。

以下から、ガジェットを追加することができます。

自分のサイトにガジェットを追加

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2007年10月 7日 (日)

”効率化”は問題解決には使えない

医療に関して、非効率な部分を改善して効率化すれば、問題は解決する、という向きがあるようですが。まあ、誰かがさぼっているから、誰かが不正しているから、問題がおきている、と考えるのは人の常なのですかね。

 アメリカの医療くらい金がかかるようになると、自然な反応としては、だれか - 保険屋か、民間病院の院長か、製薬会社か - が私腹を肥やしているにちがいないってことになる。そして疑問の余地なく、医療業界には不当に値をつりあげていたり、システムを悪用している人間はいるよ。だってさ、医療はアメリカ経済の13%を占めていて、直接間接に最低でも1400万人を雇ってるんだもん。そりゃ最高から最低まで、ありとあらゆる種類の人間行動が出てくるわな。

 でも、私腹を肥やすのをやめれば、医療問題はかなり解決されるだろうか? いいや。余計な儲けはそんなに多くないし、あってもあまり手のうちようがないんだ。

ポール・クルーグマン 著, 山形 浩生 訳, 「クルーグマン教授の経済入門」, 日経ビジネス人文庫, 2003, p.120

”銀の弾丸はない NO SILVER BULLET ”- 何かプロセスの効率を劇的に改善する方法などは、存在しないし、もしあるなら、とうの昔に実施されているでしょう。

そもそも、”効率化”というのは、全体の十数パーセントも改善できれば、特大ホームランというような世界ですからね。こういうのは、平時において、地道に - 毎年コンマ数パーセントくらい - 改善をしていくものであって、”問題”となっている時点で - それも傾きかけているようなときに、対策として持ち出すようなものではないでしょう。

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2007年9月14日 (金)

社会保険料はなぜ累進料率にならないのか

昨日の記事の続きです。

イギリスのように税金を財源とすれば、国民全員から累進的に徴収できるが、社会保険方式では所得のレベルとは無関係に同じ割合で保険料が徴収され、所得が一定レベル以上になれば定額となる。

池上 直己, J.C.キャンベル 著,  「日本の医療」, 中公新書, 1996, p.91

なぜ、社会保険方式では、累進的に徴収できないのでしょうか?

かつて、政府の人間はこう言っていた。「あなたの払った保険料は、ほかの人に使われるのではありません。あなたに戻ってくるのです。だから保険なのです」。

「年収150万円と3000万円で“税率”が同じ国」, 構造改革をどう生きるか(第58回)[森永 卓郎氏]/SAFETY JAPAN [コラム]/日経BP社

保険ってそういうものじゃないように思うのですが...”掛け捨て”と呼ばれるように、普通は戻ってこないのが保険じゃないですかね? 払った保険料が必ず戻ってくるというのは保険じゃあないでしょう。

”掛け捨て”という言葉がいみじくも表しているとおり、かって、日本では保険というものに対する人々の理解が乏しく、その結果、預金に近い性格を持つ保険商品が主流となった、という話を聞いたことがあります。社会保険の黎明期に、保険というものの理解に乏しい国民に保険料を納めてもらうため、上のような言い方をしたのですかねえ。

しかし...

”国保”でネットを検索すると、年収300万で50万円の保険料だの、30万円の保険料だの、悲鳴が上がってますね(市町村によって2倍程度の格差があるとか)。上のコラムでも、租税に社会保険料を足すと、年収150万円と3000万円で“税率”が同じになる、と指摘されています。

社会保険料も累進料率にすべきじゃないでしょうか。引き上げ余地はあるはずなのに、低所得者層が定額・定率の負担をしているがために、引き上げられなくなっているように思うのですが。

むろん、税方式にするという案もあるでしょうが、財政的には社会保険方式の方が安定するでしょう。税方式の場合は、政治の動き次第でどうなるかわかりませんし、今の情勢では歳出削減の圧力はかかり続けるでしょうから。

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医療年金問題の考え方―再分配政策の政治経済学〈3〉 Book 医療年金問題の考え方―再分配政策の政治経済学〈3〉

著者:権丈 善一
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すみません、この本の受け売りです...

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財政状況厳しい折、医療費は増やせない...のか?

医療の充実は財政的にこれ以上不可能で、むしろ高齢者医療の増大で充実どころか後退するんじゃないか

新小児科医のつぶやき - とある質問

天国へのビザ 病院を壊すのは誰だー文藝春秋10月号

門外漢ながら、いくつか思うところを述べたいと思います。

まず、”財政”の意味ですが、これは、「新小児科医のつぶやき」コメント欄でも指摘されていますが、国費負担・公費負担よりも、本質的には、健康保険財政の問題ではないでしょうか。

1) 皆保険といっても、保険者が3,500程度に分立していて、被保険者集団が細かく分かれている。財政にもかなり格差があり、財政的に脆弱な保険者、つまり、低所得・高リスクの被保険者集団を抱える保険者に対し、保険者間での財政調整、国費・公費による補填が行なわれている。

2) 保険料が逆進的であること。被用者保険では、所得のレベルとは無関係に同じ割合で保険料が徴収され、所得が一定レベル以上になれば定額。国保では、保険料の半分は所得・資産によるが、残り半分は所得レベルとは無関係の定額で、被扶養者がある場合は、人数分の負担。

もう一点は、”財政状況が厳しい”といっても、日本の租税・社会保障費の国民負担率(国民所得比)は、先進国中アメリカに次ぐ低さであることです。財務省資料の孫引きですが、日本・2006年度予算、諸外国・2004年実績での比較ですと、以下のとおりです。

スウェーデン:70.9%
フランス:      60.9%
ドイツ:         53.3%
イギリス:      47.0%
日本:          37.7%
アメリカ:      31.8%

結局のところ、これは、国民が医療に必要な費用を負担するつもりがあるのか、価値判断の問題ではあるのでしょう。ただ、国民が医療を必要とするのなら、皆保険の下、社会保険料で負担するのが、最も”お得な”選択肢であることは、多くの専門家が指摘しているところです。

参考:

日本の医療―統制とバランス感覚 (中公新書) Book 日本の医療―統制とバランス感覚 (中公新書)

著者:池上 直己,J.C. キャンベル
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ベーシック 医療問題 (日経文庫) Book ベーシック 医療問題 (日経文庫)

著者:池上 直己
販売元:日本経済新聞社
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経済データの読み方 (岩波新書) Book 経済データの読み方 (岩波新書)

著者:鈴木 正俊
販売元:岩波書店
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2007年5月26日 (土)

産科医小説「無過失」

近所の本屋さんで平積みになっていました。

ノーフォールト Book ノーフォールト

著者:岡井 崇
販売元:早川書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

大学病院の産科が舞台(!)。医師の過酷な勤務、劣悪な待遇、医療訴訟、病院の赤字経営など、現代の日本医療の問題がすべて盛り込まれている感じです。

一般の書店にこういう本が平積みで並ぶのは、やはり早川書房の力なのでしょうか。「チーム・バチスタの栄光」の一連のシリーズの横につんでありました^^)

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